固定金利VS変動金利

12月に住宅ローン控除分の額が年末調整で還付され、なんだか得をした気分になりました。よく考えたら、別に得をした訳ではないんですけどね笑
賃金は上がらず物価が上がるというサラリーマンには厳しい世相が続いています。思考停止せず、お金の使い方・作り方を、しっかりと考えていかなければいけません。
さて、勉強がてら今日は固定金利について少しまとめてみたいと思います。

住宅ローンは高額な借り入れとなるケースが多いため、利用する場合には金利に関する知識も重要なポイントになります。特に変動金利と固定金利の違いや、どのような場合にどちらの金利を利用するのかという点はしっかりと理解しておく必要があるでしょう。

選ぶ金利タイプを間違えてしまうだけで、金利負担に大きな違いが生じてしまいます。

住宅ローンの変動金利と固定金利の違い
住宅ローンの金利には「変動金利」と「固定金利」の2タイプがあります。

変動金利は定期的な見直しがあり、固定金利は最後まで同じ金利が続く点が最も大きな違いです。同時期で比較すると変動金利は固定金利よりも低金利ですが、長期的にみると逆転する可能性もあります。

■変動金利の仕組みと特徴
住宅ローンの金利は、ベースとなる市場金利に金融機関の利益分を上乗せして決定します。このベースとなる金利をベースレートとよんでいますが、金融機関によってベースレートは異なります。

ベースレートの金利には、銀行が優良企業に貸し付ける際の金利「長・短期プライムレート」や「長期国債金利」があります。変動金利は短期間で金利が見直されるため、短期プライムレートがベースレートになるケースが多くなります。

◇変動金利の特徴
・ベースレートが低いため固定金利と比べると金利が低くなる
・半年に一度金利の見直しを行う(返済額は変えず元金と利息の内訳を変更)
・5年に一度返済額見直しを行う(返済額は最大で1.25倍まで増額の可能性がある)
・最初の1~10年など一定期間を固定金利にできる「固定金利選択型」もある

■固定金利の仕組みと特徴
固定金利はその名の通り契約時に決めた金利が固定され、最後まで続く仕組みの金利です。10年国債利回りをベースレートとしているため、同時期で比較すると一般的に変動金利よりも固定金利が高くなります。金利が高くても利用する人がいるのは、長期的には変動金利を下回る可能性があるからです。

◇固定金利の特徴
・金利が最後まで変わらない
・同時期で比較すると変動金利よりも高い

変動金利と固定金利の選び方
単純に同時期の金利だけで選ぶと、変動金利は常に固定金利よりも低くなるので固定金利を選ぶ人はいなくなります。しかし、住宅ローンは高額融資となることが多く、長ければ30年以上も返済が続くので、その間に金利相場に大きな変動があることが十分に考えられます。

その点も踏まえてどんなときに、どの金利を選んだほうがよいのかを解説します。

■金利相場の状況とライフスタイルで選ぶ
変動金利と固定金利のどちらを選ぶのかは、2つのポイントがあります。ひとつは契約時の金利相場、もうひとつは契約時のライフスタイルです。特に、家族構成がポイントになります。

家族構成が住宅ローンの返済に影響するのは、子どもの教育費の積み立てなどと重なる可能性が高いからです。金利相場は直接返済金額に影響するので、最重要ポイントといえます。

■変動金利を選択したほうがよい状況
変動金利は子どもが独立している、あるいは子どもがいない家庭におすすめの金利タイプです。返済金額に変動があってもそれほど生活費に影響を与えないからです。

また、金利相場が高いときも変動金利が有利となります。常に固定金利より低い金利からスタートできる変動金利は、将来金利が下がる可能性が高い時期に使うと最もメリットがあります。

■固定金利を選択したほうがよい状況
変動金利の返済額の変更は5年に一度ですが、変動幅が最大1.25倍になる可能性があります。返済金額が大きいほど影響を受けてしまうので、住宅ローン以外の支払いや返済などが多くある時期は安定した固定金利を選択したほうがよいでしょう。

特に、子どもの教育費にお金がかかる時期は、なるべく安定した返済が維持できる固定金利がおすすめです。ただし、変動金利でも一定期間固定金利が選択できるタイプもあるのでこちらを利用するのもよいでしょう。

金利相場に関しては、変動金利を選択するのとは反対に、相場が低いときは低金利で長期間利用できる固定金利が有利です。

変動金利か固定金利かはライフスタイルと金利相場の状況で判断
変動金利にするか固定金利にするのかは、将来を見据えて選択することが大切です。金利相場は重要ですが、将来金利が下がるのか上がるのかを予想するのは困難です。例えば、現在の金利相場で判断して極端に金利相場が変動したときには、可能性の一つとして借り換えで対応するという方法もあります。

住宅ローン以外の出費が見込まれるのであれば、安定している固定金利、将来の出費がそれほど多くないという場合は変動金利を選択する人が多いようです。いずれにせよ、無理のない返済可能額を設定して、返済方法を決定しましょう。

出典
金融広報中央委員会 知るぽると 住宅ローン