不正取得した仮想通貨「ビットコイン」をマネーロンダリング(資金洗浄)する目的で、換金して他人の口座に送金したとして、警視庁サイバー犯罪対策課などは30日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)容疑で会社員の藤井亮太(33)=東京都青梅市友田町=と、無職の海老原弘継(30)=横浜市鶴見区平安町=の両容疑者を追送検した。ビットコインでの資金洗浄行為を立件するのは全国初という。(産経新聞)
■ビットコインって何?と思う方も居ると思います。
ビットコイン(Bitcoin)とは何か?一言で言うと?
ズバリ!
『インターネット上に存在する仮想通貨』である。
仮想通貨というくらいなので、
『通貨』ではなく通貨を想定した存在ということになる。
それって、
電子マネーと一緒じゃないの?と思う人も多いと思います。
※電子マネーとは楽天Edyやnanaco、Webmoneyなどを指す
ビットコインは2009年に日本人の中本哲史(Satoshi Nakamoto)さんによって仕組みが作られたと言われています。
確かにBitcoinを電子マネーと捉えている人もいますが、
ビットコインと電子マネーには決定的に違うポイントがあります。
大きな2つの違いについて触れておきます。
1.電子マネーには発行元/管理先が存在するがビットコインには発行責任者がいない
2.電子マネーは現金の対価として存在するが、ビットコインはネットワーク内でゼロから生み出される。
■ビットコインと【お金】はどう違う?
ビットコインというのは仮想通貨ということはわかりました。
仮想というくらいなので、
通貨と同等ではないことはわかりますが、
通貨を想定していることは理解できます。
では、
ビットコインとお金/貨幣にはどのような違いがあるのでしょうか?
まず、
ビットコインと電子マネーの違いでも述べましたが、
現金/紙幣には発行責任部隊の中央銀行などが存在します。
しかしながら、
ビットコインには発行主体が存在しないのです。
特定の誰かに管理されたものではなく、
複数のIT技術をもったプログラマーが管理し価値/正当性を保証しあっているのです。
もう1つ、
ビットコインとお金の間で違うポイントとしては、、、
現金は中央銀行が印刷する限り無尽蔵に増やすことが出来る。
一方、ビットコインは最大発行量が決められている。(2100万ビットコインがMAX)
ビットコインのお金との違いをまとめると、、、
【特定の管理組織がない】&【最大発行数量に限界が決められている】
というのがビットコインの特徴となります。
■ビットコインを分かりやすく例えてみる
上記の説明からもお分かりかと思いますが、
ビットコインには紙幣やモノのように実態がありません。
複数のボランティアプログラマーによって管理され、
発行主体も存在せず、地球上には一定量しか存在しないのです。
これって、
何かに似ていると思いませんか?
そう!
良く分かりにくいビットコイン(=仮想通貨)ですが、
分かりやすい例えとしてイメージしやすいのが、、、
【金やプラチナといった貴金属】をイメージすることなのです。
金や銀、プラチナといった貴金属は、
金融商品の1つとして高値で取引されていますが、
そもそも誰かが発行(=作り出してる)しているわけではないですよね?
そして、
地球上に埋まっている(=埋蔵している)絶対量は決まっていると言われています。
これって、
仮想通貨であるビットコインと同じではないですか?
『金』に例えると非常に分かりやすく
人間が作為的に作りだしたものではなく、
埋蔵量の絶対量も決まっており、
絶対量が決まっている貴金属に対し
人間が価値を想定していることにより高値で取引されているわけです。
これは貴金属だけでなくビットコインについても全く同じことが言えます。
金や銀はそれに対する人々の信用によって高い値段で取引が成立しています。
コレに関してはビットコインも同じなわけですが、一度信用が崩れてしまった場合、仮想通貨(=ビットコイン)の価値がゼロになる可能性もあるわけです。
ビットコインは発行主体を持たないので、
この価値の急落に対して誰も責任をとれる存在がないのです。